2026/09/30

業務自動化の実例・まとめ

社員15人ほどの私たちの経理と、その手前の事務(届く書類・FAX・メール)では、4つの仕組みと使い方で作業を回しています。仕組みに任せているのは、読み取る・仕分ける・書き写す・知らせるの作業です。送金、登録の確定、税務の判断は、人に残しています。

経理と、その手前の事務を並べると

私たちの仕組みは、どれも会計ソフトに入る前の作業か、会計ソフトに入れる作業の下ごしらえです。書類が届いてから申告までの順に並べると、次のようになります。

任せること人が決めること
郵便で届く請求書・通知(実例1)
文字の読み取り、差出人・書類の種類・期限・金額などの取り出し、SharePoint の一覧への登録と担当者への知らせ(10分ごと)
元の書類を見て、支払い・返信・手続きをどうするか
FAX の受け取りと送信(実例2)
受け取った FAX の保存と Teams への知らせ、電話帳と突き合わせた差出人の表示。AI は使っていません
届いた FAX への対応、送る書類と送り先、送るかどうか
大事なメール(実例4)
1時間ごとに集め、要対応・確認・その他に分けて、要点と期限を Teams に届ける
返信するか、何をいつまでにするか
取引の登録と証憑の添付(実例3)
人が頼んだときに、AI が freee に入力する
どの取引を、どの勘定科目で登録するか。確定するか
毎回同じ明細(実例3)
freee の自動登録ルールで登録する(2026年9月時点で3本)
どの明細をルールにするか
銀行の明細と取引の消込(実例3)
消込の準備。AI が日付で1件を選び直し、金額が一致するかを確かめる
消込の結果を確かめて、確定する
経費精算(実例3)
承認した申請を取引にし、総合振込のファイルを作る
申請を承認するか。送金(銀行での操作)
税務の判断と申告
仕組みには任せていません
人が行います(御社では、顧問の税理士さんと)

freee の作業で AI に画面を操作させるのは、私たちの社内の使い方です。御社の freee では、自動登録ルールの見直し、連携の窓口(API)でできる作業、月の手順づくりを考えます。

どこから始めるか

始めるなら、会計ソフトに入れる前の作業からです。届く書類やメールは、AI が読み違えても、人が元の書類やメールを見てから決めるので、そのまま支払いや返信にはつながりません。会計ソフトへの登録は、どの取引をどの勘定科目で登録するかの判断が混じるため、私たちは、人が決めてから AI に頼む形にしています。

任せた作業は、どれも、毎回同じ手順で、量が多く、判断の基準が決まっている作業です。FAX のように決まった手順だけで足りる作業には、AI を入れていません。

どこまで任せるか

人に残している作業は、次の4つです。

  • 送金:AI が作るのは総合振込のファイルまでです。銀行での送金は、人が行います。
  • どの勘定科目で登録するかと、確定:AI が freee に入れた結果は、人が確かめて確定します。2026年9月24日には、AI が、人の決めた科目とは別の勘定科目で登録したことがあります。
  • 返信・支払い・手続き・約束:人が元の書類やメールを見て決めます。AI は、期限の日を「0日」とする日付や、令和の年を西暦と取り違えた日付を返したことがあります。
  • 税務の判断と申告:仕組みには任せず、人が行います。

なくなるのは、書き写しと探しものです。確かめて決める仕事は残ります。

つまずいたこと・直したこと

AI は読み間違えますし、仕組みが止まったこともあります。何が起きて、どう直したかは、日付と一緒に各実例の記事に書いています。止まったときの気づき方と、人の手順に戻す方法は、本番の前に決めます。

会計事務所や代行に頼む作業との分け方

会計事務所や、記帳・経理の代行は、作業や判断そのものを、外の専門家に頼む形です。仕組みは、御社の中に残る作業を、御社の Microsoft 365 や freee の中で回す形です。仕組みそのものも、御社の Microsoft 365 などの中に作ります。

記帳や申告を会計事務所に頼んでいても、届いた書類を整理して渡す、証憑をそろえる、経費を精算する、といった作業は社内に残ります。仕組みにできるのは、この社内に残る部分です。

どちらか一方を選ぶものではありません。今の代行や会計ソフトの機能で足りるなら、そのほうが早いこともあります。相談の中で、そうお伝えすることもあります。

始める前に決めておくこと

経理の作業を仕組みにするときは、次の点を決めます。決まっていなくても構いません。相談の中で一緒に確かめます。

  • 毎月くり返している作業と、その量:届く書類・FAX・メール・会計ソフトへの登録のうち、毎回同じ手順のものはどれか。
  • 確定する人と、送金する人:仕組みが作った下書きを誰が確かめて確定するか。送金は人が行います。
  • 仕組みに見せてよい範囲:口座・取引先・経費の明細・メールのどこまでを読ませるか。AI を使うなら、そのサービスの契約の種類。
  • 会計事務所・顧問の税理士さんとの分担:自動登録ルールの科目や、迷う取引をどう扱うか。書類を、いつ、どの形で渡すか。相談には、顧問の税理士さんも同席いただけます。
  • 止まったことに気づく方法:知らせが来ないとき、届いていないのか、仕組みが止まったのかを見分ける方法。
  • 紙の原本の保管:紙を捨てるなら、電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件を、顧問の税理士さんなどの専門家に確かめます。

税務の判断と申告は、顧問の税理士さんと御社が行います。仕組みが作るのは下書きまでです。

私たちの経理でも、仕組みに任せたのは会計ソフトの手前の作業と下ごしらえで、決めるところは人に残しています。御社の経理のどこが当てはまるかは、作業を1つずつ並べると見えてきます。

費用の決まり方と、相談の進め方を見る →

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