2026/09/29

業務自動化の実例2

社員15人ほどの私たちの事務では、2026年5月から、FAX を Teams で受け取り、Teams から送っています。取引先には FAX のまま送ってもらい、人は、届いた FAX を Teams で見て、送る書類を選ぶだけです。届いた FAX にどう対応するか、何をどこへ送るかを決めるのは、人です。

誰が、何をしているか

図は、FAX を受け取るときの流れです(送るときは後の節で説明します)。

  1. 人
    1取引先が、私たちの番号に FAX を送る
  2. 自動
    2クラウドの FAX サービスで受け、Teams に知らせる
  3. 自動
    3番号を電話帳と突き合わせて差出人を出し、PDF を SharePoint に保存する
  4. 人
    4Teams で見て、対応を決める
2〜3 は、FAX が届くたびに自動で動きます

この仕組みには、AI を使っていません。決まった手順だけで足りる業務には、AI を入れません。

FAX が届いてから、対応を決めるまで

1・2取引先は、ふつうの FAX と同じように送るだけです

私たちは、FAX をクラウドの FAX サービスの番号で受けています。取引先は、ふつうの FAX と同じ送り方でこの番号に送ります。FAX サービスは、FAX が届くと PDF を添えたメールで知らせます。このメールが届くたびに、仕組みが動き出します。

3差出人を出して、PDF を SharePoint に保存します

仕組みは、送ってきた FAX 番号を電話帳と突き合わせ、登録があれば会社名を出します。PDF は SharePoint の FAX 用のフォルダに月ごとに分け、日時と相手の番号が入った名前で保存します。そのうえで、Teams に受信のお知らせを送ります。お知らせには、差出人・受け取った日時・枚数と、PDF を開くリンクが並びます。電話帳に無い番号のときは、お知らせに登録の案内が付きます。会社名を返信すると登録され、次からは会社名で表示されます。

4Teams で見て、対応を決めます

お知らせは、FAX の仕組みを Teams に入れている社員のチャットに届くので、紙を持って歩き回らずに FAX を見られます。仕組みは FAX の中身を読みません。何の FAX か、返事や手配が要るかは、人が PDF を開いて確かめ、決めます。

Teams から FAX を送るとき

送るときも Teams を使います。FAX の仕組みのチャットで送り先の FAX 番号を入れ、書類を添付します。2026年6月からは、Word のファイルも添付でき(仕組みが PDF に変えて送ります)、複数のファイルを1つの FAX にまとめても送れます。まとめるときは、順番が Teams に表示され、人が「この順でよい」と返事をしてから送ります。送り終えると、結果(正常に終わったか、エラーか)が送った人の Teams に届きます。

仕組みが自分で FAX を送ることはありません。送るのは、人が送り先を入れて書類を添付したときだけです。

つまずいたこと・直したこと

  • 2026年5月 お知らせの一部が、社員1人にしか届いていませんでした使いはじめのころ、お知らせを送る処理が1人目に送ったところで終わっていたため、電話帳に登録済みの相手からの受信のお知らせと、送った結果のお知らせが、ほかの社員に届きませんでした。5月31日に、受信のお知らせは全員に、送った結果は送った本人に届くよう直しました。

この仕組みは、FAX サービスからのメールが届いたことを Microsoft 365 から知らせてもらう登録で動いていて、登録の期限が切れると、FAX が届いても知らせが来なくなります。そのため、6時間ごとに期限を確かめて切れる前に延ばし、1日1回、動いているかを点検して結果を Teams に知らせています。2026年9月には、知らせが途中で止まっていないかを見る項目も足しました。枚数の多い FAX は、受け取る側の機械によっては途中で切れることがあるので、30枚以上になるときは分けて送っています。

運用メモ

使いはじめ
2026年5月
動く間隔
FAX が届くたび(送るのは、人が送ると決めたとき)
人が決めること
届いた FAX への対応、送る書類と送り先、送るかどうか
取引先の手間
送り方は、ふつうの FAX と同じです
差出人
FAX 番号を電話帳と突き合わせて表示。登録がなければ登録を案内
つまずき
お知らせの一部が、社員1人にしか届いていませんでした
直したこと
受信のお知らせは全員に、送った結果は送った本人に届くように直しました

使っているもの:Teams・SharePoint(Microsoft 365)、クラウドの FAX サービス

FAX の画面は、相手の会社名や番号が写るため載せていません。

任せること/人が決めること

任せること人が決めること
FAX を受けて、Teams に知らせる届いた FAX に、どう対応するか。返事をするか、誰が受け持つか
差出人を出し、PDF を月ごとのフォルダに保存する何の FAX か、中身を確かめる。電話帳に無い番号をどの会社として登録するか
Word を PDF に変え、複数のファイルを1つにまとめる何を、どこへ送るか。送るかどうか
送った結果と、毎日の点検の結果を知らせるエラーや止まったときに、送り直すか、相手に確かめるか

始める前に決めておくこと

この仕組みは、私たちが自分たちで作り、直しながら使っています。同じ形の仕組みを御社で作るときは、次の点を決めます。決まっていなくても構いません。相談の中で一緒に確かめます。

  • 今の番号のまま受けられるか:今の FAX の契約のまま、届いた FAX をデータで受け取れるか。番号が変わるなら、取引先への知らせ方も決めます。
  • 誰に知らせ、誰が対応するか:届いた FAX を誰の Teams に知らせ、誰が対応を受け持つか。
  • 保存先と見られる人:受け取った FAX をどこに残し、誰が開けるようにするか。
  • 送るときの決まり:誰が送ってよいか。送り先の番号と会社名の一覧を誰が直し、送る前に誰が確かめるか。
  • 紙で残す書類:紙のまま残しておく必要がある書類はあるか。
  • 止まったことに気づく方法:お知らせが来ないとき、FAX が来ていないのか、仕組みが止まったのかを見分ける方法。

受け取った FAX を取引の記録としてどう保存するかの決まりは、書類の種類によって変わります。顧問の税理士さんなどの専門家に確かめてください。

取引先に FAX をやめてもらわなくても、社内での受け取り方と送り方は変えられます。

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