2026/09/29

業務自動化の実例3

社員15人ほどの私たちの経理で使っている、freee 会計の作業を AI に下ごしらえさせる使い方です。いつも自動で動く仕組みではなく、人が頼んだときに AI が freee を操作して取引の登録や消込の準備をし、人は結果を確かめます。確定と送金は、人が行います。

誰が、何をしているか

  1. 人
    1「今月の立替経費を取引にして」のように、作業を頼む
  2. AI
    2freee の連携の窓口(API)と画面を操作して、取引の登録・証憑の添付・消込の準備をする
  3. 人
    3結果を確かめて確定する。送金は人が行う

送金は AI にさせません。AI が freee に入れた結果は、人が確かめます。決めるのは、いつも最後の人です。

毎回同じ明細(振込手数料など)は、freee の自動登録ルールで登録しています。入金の消込は、ルールが候補を出し、人が確定します。

作業を頼んでから、確定するまで

1人が、作業を頼みます

帳簿に書き込む作業は、どの取引をどの勘定科目で登録するかを人が決めてから、ふだんの言葉で頼みます。調べるだけの役の AI と書き込む役の AI は分け、調べる役には書き込みをさせていません。

たとえば毎月の経費精算は、次の順で進めます。

  1. 社員の経費申請を承認する(人)
  2. 承認した申請を取引にし、総合振込のファイルを作る(AI)
  3. 銀行で送金する(人)
  4. 銀行の明細と取引を結び付ける消込を準備する(AI)。結果を確かめて確定する(人)

2AI が、連携の窓口と画面を操作して準備します

freee には、外のプログラムから操作するための連携の窓口(API)があります。取引の登録、証憑の添付、支払いの記録は、この窓口から行います。

2026年9月の時点で、窓口には、銀行の明細と取引を結び付ける操作と、経費申請を取引にする操作がありません。窓口で支払いだけを記録すると明細が未処理で残り、同じお金を二重に数える元になるので、この2つは AI が画面を操作して行います。

画面の操作では、はじめは登録を押さずに入力と確認だけを行い、金額や日付が合うことを確かめてから登録に進みます。登録を押す操作を、代表が自分で実行する決まりの作業もあります。

3人が結果を確かめて確定し、送金します

登録のあとは、AI が連携の窓口で結果を読み直し、取引が決済済みになったか、明細が処理済みになったかを確かめます。そのうえで、人が結果を確かめて確定します。

消込では、freee が最初にチェックを入れておく候補を、そのままは使いません。同じ金額の取引がいくつもあると、別の月の取引にチェックが入っていることがあるからです。AI は日付で1件だけを選び直し、選んだのが1件で、金額が一致していることを確かめてから登録に進みます。

送金は人が行い、AI が作るのは総合振込のファイルまでです。

つまずいたこと・直したこと

  • 2026年9月24日 AI が、決めた科目とは別の勘定科目で登録しましたAI が振替伝票を登録したとき、決めた勘定科目ではなく、番号の近い別の科目を使いました。損益計算書にも貸借対照表にも集計されない科目で、貸借が合いエラーも出なかったため、試算表の数字が変わるまで気づけませんでした。正しい科目に直し、いまは登録後に、動くはずのない数字が試算表で動いていないかを読み直します。科目の番号と名前の突き合わせも、必ず通す手順にしました。
  • 2026年9月25日に見つけたこと 承認済みの経費申請が、取引になっていませんでした私たちの freee では、経費申請を承認しただけでは取引ができず、申請の画面で「取引を登録」を押して初めて取引になります。取引になっていない申請は精算待ちの一覧に出ないため、承認済みのまま残っていることに気づけませんでした。見つけた申請は取引にして精算を済ませ、月の精算では、取引になっていない承認済みの申請も確かめる手順にしました。

運用メモ

動く間隔
頼んだとき(定時では動きません)。いつも動いているのは、freee の自動登録ルールだけです
人が決めること
結果の確認と確定、送金
自動登録ルール
2026年9月時点で3本。いちばん古いルールは179件の明細に使われています
AI の作業
取引の登録・証憑の添付・支払いの記録。連携の窓口(API)でできない操作(明細との消込、経費申請の取引化)は、画面を自動で操作
つまずき
2026年9月24日に、AI が別の勘定科目で登録しました。翌日、取引になっていない承認済みの経費申請が見つかりました
直したこと
登録のあとに試算表を読み直し、取引になっていない承認済みの申請も確かめる手順にしました

使っているもの:freee 会計(連携の窓口と画面)、AI

freee の画面は載せていません。

任せること/人が決めること

任せること人が決めること
取引の登録と証憑の添付どの取引を、どの勘定科目で登録するか
承認した経費申請を取引にする経費申請を承認するか
総合振込のファイルを作る送金するか。銀行での送金の操作
銀行の明細と取引の消込を準備する消込の結果を確かめて、確定する
毎回同じ明細の登録(freee の自動登録ルール)どの明細をルールにするか

始める前に決めておくこと

この使い方は、私たちが組み立て、直しながら使っています。画面の自動操作と AI に頼むやり方は、私たちの使い方として紹介しています。御社の freee では、自動登録ルールの見直し、連携の窓口(API)でできる作業、月の手順づくりを考えます。次の点は、相談の中で一緒に確かめます。

  • 任せる作業と、確かめる人:どの作業を仕組みに任せ、どこで人が確かめるか。確定するのは誰か。送金は人が行います。
  • 仕組みに見せてよい範囲:口座・取引先・経費の明細のどこまでを読ませるか。AI を使うなら、そのサービスの契約の種類。
  • freee の権限と記録:仕組みが使う freee のユーザーの権限と、誰が何を操作したかの残し方。
  • 毎回同じ明細:どの明細を、AI を使わずに freee の自動登録ルールで登録するか。
  • 顧問の税理士さんとの分担:迷う取引をどう扱うか。月の締めの日程に合わせるか。

税務の判断と申告は、顧問の税理士さんと御社が行います。仕組みが行うのは、人が決めた科目と内容で freee に入力し、結果を確かめるまでです。進め方も、顧問の税理士さんに確かめてください。

人が確かめて確定するところを先に決めておくと、仕組みに任せる範囲がはっきりします。

費用の決まり方と、相談の進め方を見る →

業務自動化の実例

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